小田原箱根商工会議所は、小田原・箱根の企業を応援しています。

　同店は、箱根町仙石原に所在する野菜・果物販売店で、１９８５年に創業し、現代表で２代目です。箱根町内では２店舗しかない「箱根西麓三島野菜」の取扱店であり、地元客のみならず観光客も購入に訪れています。また、現代表は商店会の副会長を務める等、地域振興活動にも積極的に取り組んでおり、近隣の事業者とも良好な関係を築いています。その関係性を活かし、他店との販売協力等の取り組みも行っています。
　同店で販売する「箱根西麓三島野菜」は、箱根西麓地域の柔らかい上に水はけが良くミネラルも豊富で畑地に適した関東ローム層という赤土で栽培された野菜であり、味と品質の高さに定評があるため、首都圏にも多く出荷されています。仕入れにあたっては自ら三島の青果市場に足を運び、目利きした野菜・果物を新鮮なうちに商品として提供しています。また、自社で提供する野菜・果物の品質の保持や近年問題視されているフードロスの削減という観点から、廃棄品が極力少なくなるよう仕入れ量の調整には重きを置いているそうです。
　顧客の中に高齢者も多く、バリアフリーの観点から店内は段差のない設えとしているほか、取扱品が野菜や果物で重量があること、他地域からの観光客の来訪があることから、車両で訪れやすいよう駐車場のスペースを広く設けています。来店促進のため、地域商店会が実施する各店舗訪問型のスタンプラリーイベントへの参画等も行い、さらに、自社店舗での販売だけではなく、マルシェへの参画や、近隣の事業者との関係を活かしてそのお店がセールを行う際に隣に出張店舗を設ける等、販売機会を増やす工夫を行っています。
　商品の販売にあたっては、仕入れた野菜や果物をそのまま販売するだけではなく、消費者のことを考えて一手間かけた商品も販売しており、好評を得ています。例えばじゃがいもを店頭に並べる前に芽を取っておくなど、実際にその野菜や果物を使うときのことを想定し、その場では形に見えない接客にも力を注いでいるお店です。