創業連載

Creative unit-bon.
“本当に必要なもの”を形にするデザインを
─瀧澤氏に聞く、創業の原点とこれから─「本当に必要なものを作りたい」。
そう語るのは、神奈川県南足柄市出身のデザイナー・瀧澤光氏だ。
東京造形大学および同大学大学院でデザインを学び、卒業後は大手メーカーに数年間勤務。その後、「Creative unit-bon.(クリエイティブ・ユニット・ボン)」を立ち上げ、現在は地元・南足柄市を拠点に活動を展開している。

2025年には、灰が落ちないという画期的なお香立てを開発。世界三大デザイン賞のひとつである「iFデザインアワード2025」を受賞し、大きな注目を集めた。
独立のきっかけについては、「より深く、より丁寧にクライアントと向き合い、本当に必要なものだけをつくりたい」と語る。「流行や見た目の格好良さよりも、その人や企業の本質を掘り下げ、人々の役に立つものを届けたい」と話す姿には、デザインに対する真摯な姿勢がにじむ。
瀧澤氏が初めて広く注目を集めたのが、「TOKYO MIDTOWN AWARD 2022」での優秀賞受賞だ。この受賞をきっかけに、「僕たちは良い意味で凡人だから、気取った自己満足な商品開発はやめよう」という想いを明確にし、「Creative unit-bon.」という名前にその意思を込めた。

創業にあたっては、小田原箱根商工会議所にも相談。
補助金の申請や事業計画書作成のサポートを受けたほか、同商工会議所が主催する起業スクールも受講し卒業した。「創業に必要な知識や出会いがあったことが、今の自分たちにとって大きな財産になった」と振り返る。
創業当初は不安もあったが、「一つひとつの仕事を丁寧に」という信念を貫いた結果、次第に仕事が紹介を通じて広がっていった。「誰かの人生や挑戦に寄り添う、そんな存在でありたい」と語る。
補助金の申請や事業計画書作成のサポートを受けたほか、同商工会議所が主催する起業スクールも受講し卒業した。「創業に必要な知識や出会いがあったことが、今の自分たちにとって大きな財産になった」と振り返る。
創業当初は不安もあったが、「一つひとつの仕事を丁寧に」という信念を貫いた結果、次第に仕事が紹介を通じて広がっていった。「誰かの人生や挑戦に寄り添う、そんな存在でありたい」と語る。
今後の展望について尋ねると、「もっと地域の活性化を目指して活動したい」と意欲を見せる。小田原や箱根をはじめとする地域の伝統工芸にデザインの力で関わり、その魅力を広めていきたいという。
瀧澤氏のデザインは、単なるビジュアルの制作では終わらない。依頼者の想い、ビジョン、そして消費者のニーズを丁寧にすくい上げ、真に“必要とされるもの”を形にしていく。
「気取らず、でも誠実に必要なものを」。そんな姿勢に共感した方は、ぜひ一度、瀧澤氏に相談してみてはいかがだろうか。些細なアイデアや疑問から、思いがけない“かたち”が生まれるかもしれない。
