創業連載
食とお酒で、人と人をつなぐ
備長炭の遠火でじっくり焼き上げる原始焼 (写真は黄金金時ヤマメ)
小田原市中町にお店を構える「原始焼と酒肴 燈火(げんしやきとしゅこう ともしび)」は、和モダンな囲炉裏空間で、特別な時間と料理、人と人がつながる“縁と酒”をコンセプトに掲げる一軒です。
代表を務めるのは工藤洋江氏。落ち着いた店内には、ゆったりとくつろぎながら食事とお酒を楽しめる大人の雰囲気が漂っています。
工藤氏は当初、南足柄市内での開業を目指し、南足柄市創業支援セミナーに参加して創業の基礎を学びました。資金計画や事業計画の立て方など、飲食店開業に必要な知識を一つひとつ身につけていく中で、自身の理想とする店のイメージを固めていったといいます。その後、小田原で現在の物件と出会い、「ここなら自分たちの思い描くお店がつくれる」と確信し、小田原での開業を決意しました。
物件が決まってからは、小田原箱根商工会議所に相談に訪れました。経営相談員による創業計画書の作成支援を受け、感覚的になりがちな売上や経費の見込みを数字として整理することで、事業の見通しを具体的に描くことができたそうです。さらに、同所の専門家派遣制度を活用し、税理士との税務相談や中小企業診断士との販促相談を実施。当所主催のDXセミナーにも出席し、SNSやデジタルツールの活用など、経営に役立つ知識の積み上げを図ってきました。こうした支援が、安心して一歩を踏み出す大きな後押しになったといいます。
燈火の大きな特徴は、店名にも掲げる「原始焼(げんしやき)」です。一般的な炭火焼きのように網の上で焼くのではなく、串に刺した魚を囲炉裏の周りに立て、遠火の強火でじっくりと火を入れていきます。油が下に落ちて蒸し焼き状態にならないため、外はカリッと香ばしく、中はふんわりとした仕上がりになるのが持ち味です。ガラス越しに原始焼の様子を眺めながら食事ができるのも同店ならではの魅力で、人気の黄金金時ヤマメをはじめ、その日ごとに仕入れの魚が変わるため、「今日はどんな魚に出会えるか」という楽しみも生まれています。
代表は工藤氏ですが、厨房を任されているのはご主人です。これまで寿司店や割烹料理店などで日本料理を修行し、経験を重ねてきた和食のエキスパートで、その確かな技術をいかした料理は、「めちゃくちゃ美味しい」と評判です。味わいはもちろん、盛り付けや器使いにもこだわりが光り、思わず写真に収めたくなるようなお皿が次々と運ばれてきます。
今後について工藤氏は、原始焼という伝統的な調理法と和食の技を軸に据えながら、小田原ならではの地場食材や地酒も積極的に取り入れ、地域に根ざした店づくりを一層進めていきたいと語ります。
観光客にとっては「小田原の夜を楽しめる一軒」として、地元の方にとっては「また帰ってきたくなる場所」として。
原始焼と酒肴を通じて、人と人の縁を温かく灯し続けていきます。
原始焼と酒肴「燈火」
住所:小田原市中町2丁目1−1
清宮ビル1F
電話:0465-55-9171
営業時間:平日17:30~
土・日・祝・祝前日
17:00~
定休日 :不定休


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