創業連載
ウェル コンパス
石塚さんは、お母様の病気をきっかけに介護タクシー会社「ウェル コンパス」を立ち上げました。それまでは福祉業界で約20年にわたって経験を積んできましたが、やがて高齢化が進む社会の中で介護タクシーの必要性を強く感じ、自分の知識や経験を活かして独立することを決意。「母親の通院の際にタクシーを使う度に、同じような悩みを抱えている方がたくさんいるのではないかと感じました」と石塚さんは語ります。お年寄りや体の不自由な方が気軽に外出できるようにしたいという想いが、この事業を支える原動力となっています。
小田原市での介護タクシー事業を開始した石塚さんは、単なる移動手段の提供にとどまらず、利用者が自分らしく生活し、好きな場所に出かけることができるようサポートすることに力を注いでいます。石塚さんのサービスは、通院や買い物の付き添いだけでなく、お客様の「やりたいこと」に応える形で提供されています。
例えば、食事を楽しむために遠方の名古屋までの付き添い旅行をサポートするなど、「生きがい」を支援することを大切にしています。「お客様が思い描いている希望に寄り添いながら、少しでも外出が楽しくなるようにサポートしたい」との想いが石塚さんの根底にあります。
石塚さんのサービスは、お客様一人ひとりと丁寧に会話を重ねることで、心からの信頼関係を築くことを大切にしています。たとえ短時間であっても、どんなことが好きで、どんな場所に行きたいかといった小さな情報からお客様の願望をくみ取り、それに応じたサービスを提供するのです。
さらに、石塚さんは商工会議所と連携し、地域でのネットワークを築くことで事業基盤を確立してきました。商工会議所の支援により、地元の病院や訪問看護のサービスとも連携を深め、利用者のニーズに迅速に対応できる環境が整いました。また、開業に際してのホームページ制作や、車両のラッピングサービスも商工会議所からの紹介を受けることでスムーズに実現しました。
石塚さんは「お客様が気軽に外出できる機会を増やし、外の世界とつながりを持てるようにしたい」と語ります。自宅にこもりがちな方にとって、介護タクシーは単なる移動手段ではな
く、人生の楽しみを再発見するきっかけになり得ます。
石塚さんが経営されている介護タクシー「ウェル コンパス」は、ただの移動手段にとどまらず、利用者が心から安心して日常を楽しむための「人生のパートナー」として寄り添ってく
れます。この先も、石塚さんは地域の中で福祉と移動をつなぐ架け橋となり、利用者が生き生きと生活できるよう支え続けていくはずです。

ご予約、お問い合わせはこちら(https://wel-taxi.com/)よりご覧ください。