2021年 12月号
ピンチをチャンスに
まずは、嬉しいお知らせから。永年、当所の活動に携わってくださっています神戸和男さんが、その貢献を認められ秋の叙勲にて栄えある旭日双光章をお受けになりました。心よりお祝いを申し上げますとともに、改めてご尽力に謝意を表したく存じます。勲章の授与は今年は残念ながらコロナ禍の影響でご本人直接ではなく、当所にてお預かりする形になりました。心ばかりのお祝いの品を添えて、会員皆さまのお心とともにお届けしてまいります。
さて、師走の今、当所のこの一年を振り返れば、コロナに翻弄され、その対応に忙殺された一年と言えるでしょう。皆さまも同様だとお察しします。
オミクロン株や第六波の感染拡大が懸念されますが、これからやるべきは、まずは「守り」です。感染防止のための基本的行動を守りつつ、ワクチンの3回目接種を急ぎ、陽性者数よりも重症者数を重視した対策、つまり感染した場合でも重症化させないための医療体制を拡充しつつ、経済活動を活発化することだと考えます。逆の言い方をすれば、通常の経済活動を可能とするセーフネットの整備が求められるということです。この辺りは行政にお願いしていかなくてはなりません。その上で当所としてもできること、やるべきことを行政と連携しながら確実に進めてまいります。
そして、並行して「攻め」が必要です。緊急融資については、返済猶予や実質金利ゼロなど期限が迫ってきます。雇用調整助成金、各種の補助金や交付金も段々なくなっていきます。資金的な支援策が尽きるであろう 1-2 年後までにそれ以降のサバイバルの施策を講じなくてはなりません。
WITH/POSTコロナの時代にはコロナで気づいた自社、自店の強いところ、弱いところを直視し、その学びを活かした経営革新が必要です。新しいビジネスモデルへの挑戦、業務とお客様サービスの両面でのデジタル化、新しい働き方を活かした雇用、他社とのコラボ、多様な資金調達など。さらには、気候変動からの目を逸らすことはできません、何もしなければピンチのまま、逆手に取ればチャンスになる。言うは易く‥ではありますが、まさに「ピンチはチャンス」です。皆様の参考にしていただける情報提供に努めてまいります。
よいお年をお迎えください。